青備前を焼く2016

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備前を焼く

酸化焔で焼かれることが多い備前焼だが、還元焔で焼かれた「青備前」の優品も伝えられている。江戸時代の中頃に焼かれたものだが、粘土に含まれている鉄分が還元されて灰青色に焼き上がる。その「緋襷」版を、棚板を3段に組んで焼締還元電気炉で試みる。
93-07-2 上段に詰めた作品群。下段よりは灰青色っぽく焼き上がっているが、うっすらと褐色が入った部分もある。緋襷の色は黒いが、定着がやや弱かった。
93-10-2 中段に詰めた作品群で、いちばん灰青色っぽく焼き上がった。窯の中央なので、還元焔が安定していたと考えられる。小壺の緋襷は、墨で描いたかのように艶やかだ。
93-05-2 下段に詰めた作品群。空気穴から遠いところに詰めた作品は、上・中段とほぼ同じ焼き上がりになっているが、入り込んだ空気が直接当たった作品(下)には焦げも発生している。なお、緋襷は強めに入り、色も黒い。

窯に詰めて還元焔焼成する

還元は途中で投入する炭で掛けるが、藁(わら)を巻いた作品との接触を避けるため、下段、中段、上段ともさや鉢に入れ、上段には棚板をかぶせた。
16時間後に400度になるように設定してから焼成を開始。この間、作品に含まれている水分などを抜くために上蓋の中央の穴を全開にし、36時間後の1,200度弱のときにそれを半開にする。その後2時間で1,230度まで上げるが、その間4隅の上蓋の穴から炭を1本ずつ投入し、弱還元を掛ける。
1,230度は1時間キープし、次の1時間で1,200度に落としてから電源を切り、上蓋を開けて炭を多量に投入する。同作業は2時間後にも行う。
青備前は、温度を下げながらの強還元焔焼成であるが、炭を多量に投入したため、500度からはなかなか落ちにくくなる。このため、焼成を開始してから53時間後に、水に浸した炭を多めに投入し、火力を鎮めていく。


92-03 92-02

藁を巻いた作品を各さや鉢に詰め、炉床に配置したサイコロ支柱の上に下段を載せ、その上に隙間を空けて中段のさや鉢を載せる。
中段の縁にはサイコロ支柱を載せてから上段を積み、空気や還元焔が行き渡るようにする。

92-05 92-04 上段さや鉢の縁に載せたサイコロ支柱の上に棚板をかぶせ、炭がさや鉢の中に落ち込まないようにする。
92-06 92-08 1,198度から炭の投入を開始。4隅の穴から2時間ほど投入する。
41時間後と44時間後に、上蓋を開けて多量の乾いた炭を入れる。
93-01 93-02 棚板(左)と上段さや鉢の焼き上がり。最上段の棚板には焼け切らない炭が多量に残った
93-03 93-04 中段(左)と下段の焼き上がり
焼締還元電気炉92-01_0101

<P13-PEB335K-1Z>
*サイズ:340×340×500mm
*電 源:単相200V/5kW
*常用温度:1,300度
*価 格:780,000円(本体)

<C13-PFG555K-2Z>
*サイズ:490×490×500mm
*電 源:単相/三相200V/10kW
*常用温度:1,300度
*価 格:1,500,000円(本体)

<C13-PFG775K-2Z>
*サイズ:680×680×500mm
*電 源:単相/三相200V/20kW
*常用温度:1,300度
*価 格:2,300,000円(本体)

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