コレクターのまなざし 鯉江良二特集 in しぶや 黒田陶苑 2023

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1958~ 益子個人陶芸の夜明け展

2023年4月16日(日)~7月17日(月)
益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子
栃木県芳賀郡益子町大字益子3021
0285-72-7555

江戸末期に始まる益子焼は優れた陶土に恵まれ、東京という大消費地に近いこともあり、水甕や土瓶などの日用品の産地として栄えた。工業製品が流通するようになると一時衰退したが、1924年益子に定住し後に人間国宝となるは濱田庄司(1894-1978)が主導した「用の美」により益子焼は再び注目を集めるようになった。
55年頃になると、陶芸を志す若者が数多く訪れるようになったが、それに拍車を掛けたのが、塚本製陶所(現、株式会社つかもと)の研究⽣制度だ。⽇中は従業員と同じ仕事をこなし、終業後は夜10時までは同じ⼯場でろくろなどの勉強ができたというこの制度は93年まで続き、100名を超える研究⽣を輩出している。そのひとりに加守⽥章⼆がいる。茨城県の⽇⽴製作所派遣研修⽣であった加守⽥は、58年に益⼦に移り研究⽣となった。
本展は58年から70年頃に研究⽣として益⼦に⼊った加守⽥章⼆をはじめとする⽩⽯嶈、瀬⼾浩、廣崎裕哉、武⽥敏男、菊池昭、鈴木量、ゲルト・クナッパー、松村仁団望、伊藤信らと、同時期に益⼦で作陶をはじめた⼩滝悦郎、松原直之、安⽥猛、⼤宮司崇⼈、吉川⽔城、⻑倉翠⼦、肥沼美智雄、髙内秀剛、成良仁らを紹介する企画展で、多くが益子陶芸美術館の所蔵する作品だ。



廣崎裕哉《⽛⽩磁瓶⼦⿃⽂花⽣》2009年
益子陶芸美術館蔵(以下同じ)


髙内秀剛《織部⼿桶》


加守⽥章⼆《曲線彫⽂壺》1970年


瀬⼾浩《⾦銀絵付壺》1985年


⻑倉翠⼦《瓔》1985年


菊池昭《塩釉花⽣》1988年



コレクターのまなざし 鯉江良二特集

2023年3月31日(金)〜4月4日(火)
しぶや 黒田陶苑
渋谷区渋谷1-16-14 メトロプラザ1F
03-3499-3225

鯉江良二は1938年愛知・常滑生まれ。1962年常滑市立陶芸研究所に入所し、66年退所とともに開窯し独立する。
72年第3回バロリス国際陶芸ビエンナーレ展国際名誉大賞、93年日本陶磁協会賞、2008年日本陶磁協会賞金賞を受賞。
本展は、伝統や前衛にとらわれない作風を展開し2020年に亡くなった鯉江の代表作の一つ《土に還る》などの力作を長い時間をかけて蒐集してきたあるコレクターの作品によるもので、幅広く深いメッセージを感じることができる。



《土に還る》全5作品の内1点
高さ7〜10cm、29.4〜30.4×28.8〜32.2cm


《スパーク スパーク アーム》
高さ54.5cm、34×20cm


《CHERNOBYL 2006》
高さ17.5cm、22.7×21.8cm


《黒陶》高さ11.8cm、11.2×10.8cm


《天竺手陶板》高さ3.3cm、16.5×19.4cm


《ネタコヲオコス》高さ17.5cm、径10.5cm

 

《湯吞》高さ9cm、8.5×7.6cm

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