市野雅彦展—軌跡、丹波にて in 兵庫陶芸美術館 2016

by & filed under 陶芸最前線.

市野雅彦展 — 軌跡、丹波にて

「開」高さ35cm、68×32cm 1995年 丸沼芸術の森

「開」高さ35cm、68×32cm 1995年 丸沼芸術の森



2015年 9月5日(土)〜2016年 2月14日(日)

兵庫陶芸美術館
篠山市今田町上立杭4
079-597-3961

兵庫陶芸美術館では国内外で活躍する作家を招聘する「アーティスト・イン・タンバ」を実施しているが、開館10周年を迎える本年度は1961年に丹波焼の里に生まれ、その伝統と精神を受け継ぎながら独特の造形を追求する市野雅彦氏を迎えた。
同氏は1995年に日本陶芸展大賞を受賞し、創造的な丹波焼の可能性を探りながら、独自の造形を創り上げてきた。用途よりもかたちや独創性に重きを置きつつ、中が空洞の「うつわ」であることにこだわって制作を続け、一つのスタイルに留まらない自由な発想を貫いてきた。
一方、丹波の土や材料、焼成方法にもこだわり、自らを育んだ風土への熱い思いを作品に込めらている。精巧に施された線模様の美しさや、塗り重ねた化粧土の表面を荒らして創り出した独特の肌合い、曲線や丸みを活かした有機的なかたちなど、プリミティブな感覚とモダンな感覚の融合するユニークな造形の世界は、まるで生きもののように艶めかしく、ときにユーモラスな表情をたたえて、市野氏ならではの親しみやすい魅力に満ちている。
本展では、日本陶芸展大賞に輝いた「開」(1995年)をはじめ、細かい刻文がびっしりと施された装飾性の強い初期の作品から、丹波の伝統技法である赤土部(あかどべ)やイッチンなどを駆使した最新作までの丹波の地で歩んできた軌跡の展観。

PROFILE
1961年 兵庫・篠山に生まれる

1995年 日本陶芸展大賞
1999年 日本の工芸「今」百選展(三越エトワール、パリ・フランス他)
2000年 茶の湯-現代の造形展(ヘルシンキ市立美術館、フィンランド)
2002年 アジア国際現代陶芸展(台北県立鶯歌陶瓷博物館、台湾)
2006年 日本陶磁協会賞
2009年 茶の湯の造形展大賞
2010年 現代の茶-造形の自由-(菊池寛実記念 智美術館)
2000年 現代工芸への視点-茶事をめぐって(東京国立近代美術館)
2011年 兵庫県文化賞
(同展案内文より抜粋)

 

アーカイブ

  • 2024 (9)
  • 2023 (34)
  • 2022 (39)
  • 2021 (32)
  • 2020 (28)
  • 2019 (20)
  • 2018 (39)
  • 2017 (43)
  • 2016 (39)
  • 2015 (21)
  • 2014 (38)
  • 2013 (1)