萩傳流 -若手作家六人展- in 柿傳ギャラリー 2017

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 萩傳流 -若手作家六人展-

2017年 7月5日(水)〜11日(火)

柿傳ギャラリー
新宿区新宿3-37-11 安与ビルB2F
03-3352-5118

茶陶で知られる萩焼では現在、砂礫混じりで可塑性に富む大道土、カオリンの一種で耐火度が高い金峯土、鉄分の多い見島土を組み合わせた陶土を使用する。一方釉薬は、透明釉または枇杷釉とも呼ばれる土灰釉のなかでも柞灰と、透明釉に藁灰を加えた白萩釉や失透釉とも呼ばれる藁灰釉が使われることが多い。そして登窯で行われる焼成など、萩焼には1604年朝鮮陶工の李勺光・李敬兄弟によって始められた伝統が色濃く残る。
しかし、1983年萩焼の重要無形文化財保持者に認定された三輪壽雪の「鬼萩割高台茶碗」ように、限られた原材料や受け継がれてきた陶技によって新たな萩焼が切り拓らかれた。現在その一端を担っているのが、岡田泰、坂悠太、坂倉正紘、新庄紹弘、田原崇雄、玉村信一の若き陶芸家。その創造力の可能性に注目が集まっている。

岡田 泰「萩茶盌」高さ8.9cm、径15.3cm


坂 悠太「花入」高さ22.3cm、径8.1cm


坂倉正紘「萩茶盌」高さ9cm、径14.8cm


新庄紹弘「萩ぐい呑」高さ4.3cm、径7.1cm


田原崇雄「萩白釉茶碗」高さ8.2cm、径12.9cm


玉村信一「萩掛分茶盌」高さ8.2cm、径13cm

岡田 泰
1976年 山口県萩市生まれる
2002年 東京造形大学美術学部彫刻科卒業
2008・2015 年 西日本陶芸美術展山口県知事賞
2013年 菊池ビエンナーレ奨励賞
2014年 日本陶芸展毎日新聞社賞
2016年 山口伝統工芸展日本工芸会山口支部長賞
2017年 エネルギア美術賞

坂 悠太
1988年 美祢市美東町に生まれる。母・坂純子は十三世髙麗左衛門
2010年 京都造形芸術大学美術工芸学科陶芸コース卒業
2011年 京都府立陶工高等技術専門校修了
2013年 京都市産業技術研究所 伝統産業技術者後継者育成研修を修了し、十三世の下で作陶に入る
2014年 十三世の死去に伴い坂髙麗左衛門窯を継承する

坂倉正紘
1983年 十五代新兵衛の長男として山口県長門市に生まれる
2007年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2009年 同大学大学院彫刻専攻修了
2011年 京都市伝統産業技術者研修修了。帰郷し、作陶に入る
2013年 現在形の陶芸萩大賞展入選(2回)
2016年 美濃茶碗展入選、陶美展入選
2017年 田部美術館大賞茶の湯の造形展入選、現代茶陶展入選

新庄紹弘
1985年 新庄助右衛門窯十四代貞嗣の長男として生まれる
2010年 早稲田大学卒業
2013年 京都市産業技術研究所伝統産業技術後継者育成研修陶磁器コース修了。父のもとで作陶を始める

田原崇雄
1982年 山口県長門市に生まれる
2005年 東京藝術大学彫刻科卒業。菅原賞受賞
2007年 同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
2010年 美濃・豊場惺也氏のもとで修行
2011年 父・十三代陶兵衛に師事し、作陶を始める
2014年 現在形の陶芸萩大賞展入選(2回)、山口伝統工芸展入賞(3回)
2015年 日本陶芸展入選(2回)、田部美術館大賞茶の湯の造形展入選(2回)
2016年 日本伝統工芸展入選、山口県美術展優秀賞

玉村信一
1969年 山口県萩市に生まれる
2000年 広島大学大学院社会科学研究科法律学専攻博士課程前期修了。父・登陽に師事
2001年 第36回西部工芸展入選(以後9回入選)
2003年 第65回一水会美術展覧会入選
2007年 萩市美術協会会長賞
2008年 現在形の陶芸萩大賞展入選(3回入選)
2014年 第61回日本伝統工芸展入選
2015年 第23回日本陶芸展」

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