2014年6月 吉野 魁 [雨のロンド]

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「黒唐津叩窯変耳付花入」高さ22.5cm、径12.5cm

「黒唐津叩窯変耳付花入」高さ22.5cm、径12.5cm



6月…June [雨のロンド]

花 器:吉野 魁
活け花:瀬尾浩章
    
エケベリア、ベルテッセン

草花が恵みの雨に濡れ、より一層色艶を増し輝いて見える6月。
愛らしいベルテッセンで雨の雫を、エケベリアで水の波紋をイメージして活けてみました。
器は、見た目に重量感はあるが実際は叩き締められているので軽く、水換えもしやすく実用的。釉薬のかかり具合で長雨に打たれた岩のように見える黒唐津。

 吉野 魁 YOSHINO KAI
1941年佐賀県伊万里市南波多町の櫨ノ谷に生まれる。
1970年岸岳系とされる櫨ノ谷古窯跡近くの現在地に四連房の登り窯を築く。「櫨ノ谷窯」と命名し、古唐津の陶片を師として作陶を始める。以後、個展をメインに作品を発表。
1999年唐臼で、従来とは異なる唐津土の研究を開始する。
2001年砂岩・頁岩を原料とした陶土による新作を、銀座・兜屋画廊で発表し、「本手唐津」と命名する。
2007年古唐津の風合いに焼き上げる焼成法を見いだす。
2013年魁と改名して窯元を娘・敬子に譲り、唐津焼をさらに深く追求することに専念する。

瀬尾浩章 SEO HIROAKI
外資系ベンチャー企業を経て1997年、家族が東京・日暮里にフラワーショップ“Curtain Fig Tree ”をOPENしたのをきっかけに、多彩な花とアレンジの世界に魅せられていく。
中島敏光氏に師事した後、パリのフラワーショップ「レ・ミルフォーユ」で修行。フィリップ・ランドリー氏に師事。現在、Curtain Fig Tree / Floral Designのメインフラワーデザイナー兼店長。
向島の料亭や上野、新小岩の創作懐石料理「梅の花」の活け込みも手がけ、和洋ともに、花や草木のidentityと、器や空間を活かした直感的で斬新な独自のフラワーデザインが支持を集めている。
ミュー ジシャンや日本舞踊とのコラボレーションも行う。

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