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ガス窯 MGK-D1・D2・D3シリーズ
ガス炉のパイオニアとして、大型ガス炉・デュポー式LPGキルンを製造販売する愛知・尾張旭市の森下工業(株)が、それまで積み重ねてきたノウハウを生かして1966年から製造を開始したのが、プロパンガスを燃料とする小型のガス窯「モリシタミニキルン」。MGK-A1シリーズ、MGK-A2シリーズ、MGK-D1・D2・D3シリーズがあり、半世紀にわって改良が加えられ、高性能で品質の高い小型ガス窯として仕上がった。
一般的に容積の小さい窯は、炎および空気などの炉内への必要以上の作用により、炉内温度や雰囲気をそろえるのが難しいとされている。しかし当社は独自の技術と工夫によってそれを克服。とくにMGK-D1・D2・D3シリーズはデュポー式LPGキルンの小型版で、当社の大型ガス炉の性能と品質をそのまま受け継いでいる。D1、D2、D3の違いは炉壁の厚みだけだが、使いやすさと焼き手のポテンシャルを最大限に引き出すことができると高く評価されている。その特徴を紹介する。
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当社のバーナーのノズルは、4つの小さな穴を持つ独特なもの。しかもガスがそれぞれの穴からスクリュー状に噴出されるので、一次空気とガスが完全に混合され、燃焼時には炎全体が同じ雰囲気になる。さらに着火性に優れており、バーナーが干渉し合って炎が吹き消えることがない。さらに倒炎式で、バーナーの燃焼室と製品(作品)室を分けているため(火立の高さも調整可能)、部分加熱がまったくおきない構造になっている。
●完全密封で炉内温度や雰囲気の偏りをシャットアウト
ガス窯の場合、バーナー廻りや台車と本体の隙間などから焼成に不必要な空気が炉内に侵入するのが一般的だ。当社の場合はそれを防ぐために、メタリックとセラミックに分かれているFEバーナーのセラミック部分を炉壁に組み込み、バーナー周辺かからの空気の進入を完全にシャットアウト。また台車式ではないので、それらによって余計な空気が炉内に入り込まなくなり、ダンパー開閉などによる炉内温度や雰囲気の均一化を楽にしかもほほ完璧に実現した。さらに完全密封なので、弱還元から強還元まで自在に操作することが可能となった。
なお当社ではオプションで、炉外で棚組ができて窯詰めが楽なワゴンリフトの要望にも応えている。
●3層炉壁による高い保温性
D1、D2、D3の違いは炉壁の厚みだけで、D1は175mm、D2は210mm、D3は235mmとなっている。しかしいずれも3層構造になっているため、完全密封とあいまって焼成後の保温性が高い。つまり、徐冷や急冷が簡単にできる構造になっているのだ。
また炉の下部は、炉床、レンガ、煙道の三重構造になっており、蓄熱能力もかなり高い。
●空気孔やブレーカーによる簡単な雰囲気調整
バーナーの上下には空気孔があり、酸化焔焼成のときには開け、還元時には閉めるだけで還元焔焼成が簡単にできるようになっている。さらに同シリーズには、煙突基部に煙突に空気を送り込む「ブレーカー」と呼ばれる孔が設けてあり、それをふさいでいる目盛り付の蓋の開度を微調整することで、煙突の引きをダンパーよりもスムーズにさらに微妙に調整することができるようになっている。そのため、焼成中のダンパーの開度は基本的には一定で、ブレーカーのみの操作で焼成雰囲気の強弱を変えることを可能にした(但し還元入りのときは一度ダンパー開度を変える)。またブレーカーは、他のシリーズにもオプションで取り付けることができる。
こうした優れた機能を兼ね備えたD1・D2・D3シリーズは、全部で15機種があり、大きさと価格などは次のとおり。
○D1シリーズ(5機種):0.2〜0.5M³
158.9〜238.5万円(本体価格、以下同)
○D2シリーズ(6機種):0.2〜0.6M³
168.9〜274万円
○D3シリーズ(4機種):0.4〜0.6M³
228.9〜288万円
※棚板・支柱・ガス二次減圧装置などの付属品付。
※温度計セット・運搬据付などは別途。
[問い合わせ先]
森下工業株式会社
〒488-0823 愛知県尾張旭市庄南町3-10-9
TEL:052-771-8483