菊池コレクション 現代陶芸のすすめ
2025年1月18日(土)〜5月6日(火)
菊池寛実記念 智美術館
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
03-5733-5131
陶芸には、日用陶器や茶陶をはじめとする道具としての器に加え、陶芸の素材、技法、伝統などを独自の視点でとらえたオブジェ的な造形作品も存在する。個人作家によって展開された、器の用途や機能ではない多様な現代陶芸のその未知なる思考と美意識などに魅了されたのが当館設立者の菊池智(1923~2016)で、20世紀後半以降の日本の現代陶芸作品を精力的に蒐集してきた。
1983 年には、自身のコレクションによる展覧会「Japanese Ceramics Today(現代日本陶芸展)」を、ワシントンのスミソニアン国立自然史博物館のトーマス・M・エバンスギャラリーで開催。日米の貿易摩擦が大きな問題となっていたときではあったが、当時40代から50代であった作家たちの作品を中心に構成され日本の同時代の文化を紹介する展覧会は受け入れられ、その後菊池が文化事業に注力していく契機ともなった。
本展は、同展に出品された作品をはじめ1970年代から80年代の作品が出品されており、その時期の現代陶芸の展開がリアルに示されている。
|
|
|
|
|
|
信楽 澤克典作陶展
2025年1月15日(水)〜20日(月)
三越日本橋本店 美術画廊
中央区日本橋室町1-4-1
03-3274-8472
今回は大作の信楽の大壺から、料理を彩り豊かに演出する織部のうつわ、愛らしい狛犬など、創造性にあふれた作品が展開されているが、コロナ後に取り組み始めた「呼継」も注目したい。
|
|
|
|
|
|
|
|
山田 晶陶芸展-色彩・表層-
2025年01月08日(水)〜01月13日(月)
髙島屋京都店美術画廊
京都市下京区四条通河原町西入真町52番地
075-221-8811
1959年京都に生まれる。父親は「走泥社」の結成メンバー・山田光で、84年京都市立工業試験場本科修了。
この20年は、磁器土を使い化粧土と上絵の技法をミックスした深い赤色の作品を猩々緋(しょうじょうひ)と名づけ制作。中国の古代の彩陶の模様や神話性、玉の複雑で深い表情を自分なりに解釈したものだ。
今展は、猩々緋の表現方法を使った花器、茶碗盃を中心に、白と銀彩模様の作品、黒を基調とした磁土焼締の器を展示するもので、独自の世界が展開されている。
人間国宝 加藤孝造追悼展
2024年11月30日(土)~2025年3月16日(日)
岐阜県現代陶芸美術館
多治見市東町4-2-5
0572-28-3100
1935年岐阜・瑞浪生まれ。当初は画家を志していたが、勤務していた岐阜県陶磁器試験場(現・岐阜県セラミックス研究所)の場長だった五代加藤幸兵衛の助言に従い、陶芸の道へと転向する。
さらに、荒川豊蔵との出会いを経て独立し、可児市の平柴谷に窖窯を築き、瀬戸黒や志野、黄瀬戸などの美濃桃山陶を追求。なかでも瀬戸黒は、焼成中の窯から引き出し、急冷させることで漆黒の肌を生じさせるもので、この技法により2010年に重要無形文化財「瀬戸黒」の保持者に認定され、2023年に亡くなった。
18歳で日展入選の快挙を成し遂げた油彩画から、試験場時代の作品、独立後の窖窯で焼成した瀬戸黒や志野、さらにこうした制作と並行して描かれた水墨画なども併せて展示する多彩な全貌展。
|
|
|
|
|
|