多治見市陶磁器意匠研究所修了生 X年後展vol.7
2023年2月3日(金)〜19日(日)
市之倉さかづき美術館 ギャラリー宙
岐阜県多治見市市之倉町6-30-1
0572-24-5911
織部、志野、瀬戸黒などの聖地・美濃は現在、伝統的な作品から現代陶芸に至る日本最大の窯業地を形成している。それを支えてきたのが、1951年美濃焼上絵付研究所として設立された多治見市陶磁器意匠研究所で、70年以上にわたって焼き物に携わる人財の育成に取り組んできた。
同所は大学や専門学校などの教育機関とは異なり、試験や実験を専らとする研究機関で、カリキュラムは独自性が高い。さらに日本屈指の陶磁器生産地と直結しているので、結果的に伝統と現代性の両面における教育となっており、修了者は1,000人に達しようとしている。
修了生のなかには、菊地ビエンナーレ、笠間陶芸大賞展、国際陶磁器展美濃などで頭角を現す陶芸家も多々見受けられる。本展はこうした才能あふれる修了生の作品を展示する企画展で、今年で7回目。2008年に修了したなかから7名が参加し、合計270点ほどを展示する。
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美濃様様-やきものの今-
2023年1月26日(木)〜2月5日(日)
セイコーハウス銀座ホール
中央区銀座4丁目5-11 セイコーハウス銀座6階
03-3562-2111(代表)
奈良時代に伝わった須恵器が、美濃焼の始まりとされている。安土桃山時代には、志野、織部、瀬戸黒、黄瀬戸といった斬新な陶磁器を生み出し、現代に受け継がれている。この地の伝統に倣いながらも、常に新しいものを生み出そうとする精神が、本展に出品の4人の陶芸家にも脈々と息づいている。
1971年多治見に生まれた伊藤秀人は、91年多治見市陶磁器意匠研究所を修了。格調の高い独自の青磁で2018年日本陶磁協会賞を受賞している。
1983年神戸に生まれた打田翠は、2005年大阪芸術大学工芸学科陶芸コースを卒業し、07年多治見市陶磁器意匠研究所修了。手びねりと炭化焼成によって静謐な心象風景を表現しており、22年とうしん美濃陶芸美術館に永年保存作品として収蔵された。
1974年多治見に生まれた加藤亮太郎は、2000年京都市立芸術大学大学院陶磁器専攻を修了。15年に幸兵衛窯八代目を継承し、21年岐阜県芸術文化奨励賞を受賞。窖窯焼成による桃山陶を追求する。
1986年多治見に生まれた松永圭太は、2013年多治見市陶磁器意匠研究所を修了。鋳込み成形を駆使して現代的なプリミティブ表現を探求し、テーブルウェア展、金沢市工芸展、伊丹国際クラフト展などで受賞を重ねる。
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襲名二十周年記念 十四代中里太郎右衛門作陶展
2023年1月25日(水)〜30日(月)
三越日本橋本店 美術画廊
中央区日本橋室町1-4-14
03-3274-8472
1957年十三代中里太郎右衛門の長男として唐津に生まれ、79年武蔵野美大造形学部彫刻学科を卒業し、81年同大大学院修了。83年多治見陶磁器意匠研究所、国立名古屋工業技術試験所を修了し、太郎右衛門窯で作陶を始める。90年日展で「焼締壺90」が特選を受賞し、2002年十四代中里太郎右衛門を襲名。
唐津焼は朝鮮陶工が渡来するようになった文禄・慶長の役の前に始まるとされ、中里家はその歴史とともに歩んできた。伝統的な朝鮮唐津、斑唐津、絵唐津はもとより、窯に伝わる掻落しや叩きに加え、黒唐津や唐津三彩など、新たな風を唐津焼に吹き込んできた。襲名20年となる今展では茶盌、水指、花器など優品80余点の展覧となる。
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現代のやきもの 思考するかたち
2023年1月3日(火)〜3月19日(日)
菊池寛実記念 智美術館
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
03-5733-5131
現代の陶芸作品には、皿や鉢、花器のよう器以外にも多彩な形があり、そこには作家の思考が存在する。本展は、当館の創立者・菊池智(1923~2016)のコレクションを中心に、器の形態にやきものの魅力を発揮し展開した作品や、土を用いた自由な創作としての造形作品の豊かさと、その根源にある作家の創意に迫るもの。
造形に対する考察や素材との向き合い方、それに見合う技法の選択や会得といった、創造性を核とした要素から生まれた現代陶芸のかたち50点余りを展示し、その魅力を探る。
<出品作家>
秋山陽、荒木高子、伊藤慶二、大塚茂吉、岡部嶺男、小川待子、加藤委、加守田章二、川上力三、 川崎毅、木野智史、七代 清水六兵衞(清水九兵衞)、栗木達介、小池頌子、杉浦康益、鈴木治、 辻清明、三代 徳田八十吉、新里明士、深見陶治、藤平伸、三輪龍氣生(十二代三輪休雪)、森 野泰明、八木一夫、樂直入(十五代樂吉左衞門)、和田的ほか
なお、制作について出品作家にうかがうアーティストトークも次のように企画されている。
○2月 11日(土) 和田的
○3月11 日(土) 木野智史
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