三輪太郎展「土嵐」 in 三越日本橋本店 2024

カテゴリー: 陶芸最前線.

 

卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展

2024年3月19日(火)〜6月2日(日)
国立工芸館
石川県金沢市出羽町3-2
050-5541-8600(ハローダイヤル)

 1934年岐阜・土岐生まれ。多治見・市之倉町の丸幸陶苑に勤務する父の助手として働き、66年31歳で独立。薪窯でしか焼けないとされてきた「志野」にガス窯で取り組み、伝統を大切にしながら独自の作陶スタイルを確立。94年59歳で、荒川豊蔵(1894〜1985)に続き二人目の「志野」における重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。
志野は日本で生まれた初めての白いやきもので、長石釉のみの無地志野、下絵付によって鉄絵が施された絵志野、鉄化粧を掛けた鼠志野や紅志野、二種類の土を混ぜ合わせた練上志野などが伝統的だが、氏は現役陶芸家として最長の人間国宝として独自性に富んだ新しくて力強い「志野」に現在も取り組んでいる。
本展は、卒寿を迎えるのを機に、初期から最新作までの作品を一堂に展示し、古典を大切にしながらも氏の美意識を映し出した独自性に富んだ作品を展示するもので、鈴木藏の軌跡と「今」が示される。



《志野茶碗》2013年 国立工芸館


《志埜茶碗》2006年 国立工芸館蔵


《織部大皿》1972年 個人蔵


《志埜大皿》1991年 国立工芸館蔵


《志野陶塑》2018年 個人蔵


《志野陶塑》2022年 個人蔵

 



三輪太郎展「土嵐」

2024年3月6日(水)〜 11日(月)
三越日本橋本店 美術画廊
中央区日本橋室町1-4-1
03-3274-8472

1984年山口・萩に生まれる。2009年武蔵野美術大学彫刻学科大学院を修了し、「土嵐」展は同美術画廊での初個展。
創造と革新の道を歩んできた三輪家は、日本の近現代陶芸界に偉大な足跡を残す萩焼の名門。13代三輪休雪の長男として生まれた太郎氏も例外ではく、これまでの歴史と格闘し、新たな萩焼に対峙してきた。
個展が決まり、土の匂いのするやきものをつくりたいと足を運んだのが、幼い頃から慣れ親しんだ裏山。枯れ野の直ぐ下からそれまでの土とは違う鮮烈な熱を帯びた土を掘り出し、嵐のような命の激しさを表現。「土嵐」と名づけられた約40点の展示。



《土嵐》高さ14cm、23.5×21.5cm



 



開館30周年記念
ジュリアン・ステアと加守田章二 ―“うつわ”の必然性―展

2024年1月20日(土)-4月7日(日)
益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子
栃木県芳賀郡益子町大字益子3021
0285-72-7555

ジュリアン・ステアは1955年イギリス・ブリストル生まれ。74年にカンバーウェル・スクール・オブ・アートで、78年からはロイヤル・カレッジ・オブ・アート (RCA)で陶芸を学んだ現代イギリスを代表する陶芸家。
日本の近代陶芸にインパクトを与えた鬼才として知られる加守田章二は1933年大阪・岸和田生まれ。52年京都市立美術大学工芸科陶磁器専攻に入学して陶芸の道に進み49歳で亡くなったが、この二人の陶芸家の共通点として、“うつわ”を作り続けていることが挙げられる。本展はそのうつわの必然性を探る企画展で、ジュリアン・ステア25点、加守田章二25点、計50点が展示される。
また、本展会期中にはジュリアン・ステアが来日し、2月18日陶芸メッセ・益子内の益子国際工芸交流館で公開制作を行う。さらにこの間に制作された作品を当館敷地内旧濱田庄司邸で3月16日から4月7日まで展観予定で、作家であると同時に濱田庄司の研究者でもあるジュリアン・ステアが旧濱田庄司邸という空間との融合を展開する。



加守田章二(以下同)《紫面鉢》1968年


《壺》1975年 益子陶芸美術館


《壺型彩陶》1971年 益子陶芸美術館


《曲線彫文花瓶》1970年 益子陶芸美術館


ジュリアン・ステア(以下同)《ふたつの平行四辺形》1976年


《鉢1》1986年


《台座に置かれた5つのティーポットとキャディー》 2013年 益子陶芸美術館 

 



第10回菊地ビエンナーレ 現代陶芸の<今>

2023年12月16日(土)〜2024年3月21日(月)
菊池寛実記念 智美術館
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
03-5733-5131

現代陶芸の振興を目的に、現代陶芸の「今」とその可能性を探る公募展の菊池ビエンナーレは2004年に始まり、今回で第 10 回目を迎えた。本展は、器から造形作品まで形状やサイズに条件を付けずに一律に審査して展示するもので、20年にわたり意欲的な作品発表の場となってきました。
今回からは郵送だけでなくウェブからの申込みも可能となり、過去最多に次ぐ359点の応募があった。8月7日に第一次画像審査、9月7日に第二次作品審査が行なわれ、入選作54点が決定した。さらに、入選作の中から大賞1 点、優秀賞1点、奨励賞3点が選出された。
審査員は次のとおりで、期間中受賞作家と審査員によるトークも行われる。

◆受賞作家と審査員によるトーク
・1月13日(土) 若林和恵、唐澤昌宏
・1月20日(土) 宇佐美朱理、大長智広
・2月17日(土) 腰越祐貴、波多野亜耶、清水 穣
・3月2日(土) 小枝真人、

◆審査員
秋山 陽(陶芸作家)
唐澤昌宏(国立工芸館館長)
清水 穣(同志社大学教授)
大長智広(京都国立近代美術館主任研究員)
前田昭博(陶芸作家)
菊池 節(当公益財団法人理事長 智美術館館長)
島崎慶子(菊池寛実記念 智美術館主任学芸員)



大 賞
若林和恵《色絵銀彩陶筥「さやけし」》高さ17cm、径32.5cm
 (撮影:尾見重治、大塚敏幸 以下同)


優秀賞
宇佐美朱理《土環》高さ51.5cm、径44cm


奨励賞
腰越祐貴《おもう》高さ52cm、55×31cm


奨励賞
小枝真人《染付深鉢 細魚》高さ24.8cm、径33.7cm


奨励賞
波多野亜耶《帰依》高さ42cm、43×39cm

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