楽茶碗を焼く2015

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楽茶碗を

炉内温度の設定が簡単な焼締還元電気炉は、楽焼の焼成にも向いている。しかも下段の棚板では、志野などを焼きながら。
茶碗をある程度温めるために一工夫こらし、それ以外は通常の楽焼のやり方で、赤楽、黒楽とも、ほぼ上々の焼き上がりとなった。

加茂川石を砕いてつくった釉薬を掛けた黒楽茶碗。しっとりとした艶消し状に焼き上がった

加茂川石を砕いてつくった釉薬を掛けた黒楽茶碗。しっとりとした艶消し状に焼き上がった


籾殻に入れた黒楽茶碗。窯変は出なかったものの、籾殻に押された表面が凹凸状になった。籾殻に入れなかった茶碗も、ほぼ同色の焼き上がり

籾殻に入れた黒楽茶碗。窯変は出なかったものの、籾殻に押された表面が凹凸状になった。籾殻に入れなかった茶碗も、ほぼ同色


赤楽釉は福島釉薬製で1回塗り。焼成温度は900度だが、6分ほどの焼成では、釉薬が熔け切らずやや白っぽく焼き上がった

赤楽釉は福島釉薬製で1回塗り。焼成温度は900度だが、6分ほどの焼成では、釉薬が熔け切らずやや白っぽく焼き上がった


焼成時間を10分にした赤楽茶碗。釉薬も完全に溶け、ほぼねらいどおりの焼き上がりとなった

焼成時間を10分にした赤楽茶碗。釉薬も完全に溶け、ほぼねらいどおりの焼き上がりとなった


焼き上がりに変化をつけるため、2度目を炭の上に直に載せて焼いた赤楽茶碗。 焼締還元電気炉は炉内温度がほぼ均一なため、焼成時間や釉薬の濃淡、さらに2度焼きをするなど、焼成に工夫をこらす必要がある

焼き上がりに変化をつけるため、2度目を炭の上に直に載せて焼いた赤楽茶碗。
焼締還元電気炉は炉内温度がほぼ均一なため、焼成時間や釉薬の濃淡、さらに2度焼きをするなど、焼成に工夫をこらす必要がある

 


黒楽の焼成

炉床から3分の2に志野を詰め、その上に組んだ棚板の上に焼き台を設置し、志野を焼きながら楽を焼く。炉内は黒楽の焼成温度の1,070〜1,100度にキープし、茶碗を入れたら上蓋の煙突から細い薪を2本投入する。あらかじめ詰めた炭で炉内は還元雰囲気になっているが、さらに還元を強くすることにより、黒釉に何らかの変化がでるかどうかを試す。
釉薬が熔けたら窯から引き出し、水の中に入れて急冷する。
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△素焼した茶碗に黒楽釉を塗り(1回目は薄く、2回目は通常の2度塗り)、電熱器で熱している素焼板に載せる。それに穴を開けた鍋をかぶせ、水蒸気が出なくなるまで10〜15分ほど暖める。
なお、茶碗の成形に使用した粘土はシャモット(焼き粉)が入った大島土で、黒楽釉はヤマニファーストセラミック製。
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△志野の上に組んだ棚板の上にはあらかじめY字形の焼き台を載せておき、その上に施釉した茶碗を火鋏ではさんで載せる。さらに、細い薪を2本投入する。
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△6分ほど経過したら火鋏ではさんで取り出し、水を掛けて少しなじませてから、水の中に入れる。指で持てる程度冷やしてから引き上げる。
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△表面に変化をつけるときは、窯から引き出した茶碗を籾殻の中に入れ、棚板で蓋をする。3分ほどして赤味が消えたころに取り出す。
93-05_0069 93-06_0070 その後、水の中に入れて冷やす
 

 




焼締還元電気炉92-01_0101

<P13-PEB335K-1Z>
*サイズ:340×340×500mm

*電 源:単相200V/5kW
*常用温度:1,300度

*価 格:780,000円(本体)

<C13-PFG555K-2Z>
*サイズ:490×490×500mm

*電 源:単相/三相200V/10kW
*常用温度:1,300度
*価 格:1,500,000円(本体)

<C13-PFG775K-2Z>
*サイズ:680×680×500mm

*電 源:単相/三相200V/20kW
*常用温度:1,300度
*価 格:2,300,000円(本体)

◎製造・販売:(株)誠興電機産業 電気炉事業部
〒709-0463 岡山県和気郡和気町田原上960-2
電話:0869-93-0398 FAX :0869-93-3312