楽茶碗を焼く
炉内温度の設定が簡単な焼締還元電気炉は、楽焼の焼成にも向いている。しかも下段の棚板では、志野などを焼きながら。茶碗をある程度温めるために一工夫こらし、それ以外は通常の楽焼のやり方で、赤楽、黒楽とも、ほぼ上々の焼き上がりとなった。
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黒楽の焼成
炉床から3分の2に志野を詰め、その上に組んだ棚板の上に焼き台を設置し、志野を焼きながら楽を焼く。炉内は黒楽の焼成温度の1,070〜1,100度にキープし、茶碗を入れたら上蓋の煙突から細い薪を2本投入する。あらかじめ詰めた炭で炉内は還元雰囲気になっているが、さらに還元を強くすることにより、黒釉に何らかの変化がでるかどうかを試す。釉薬が熔けたら窯から引き出し、水の中に入れて急冷する。
△素焼した茶碗に黒楽釉を塗り(1回目は薄く、2回目は通常の2度塗り)、電熱器で熱している素焼板に載せる。それに穴を開けた鍋をかぶせ、水蒸気が出なくなるまで10〜15分ほど暖める。
なお、茶碗の成形に使用した粘土はシャモット(焼き粉)が入った大島土で、黒楽釉はヤマニファーストセラミック製。
△志野の上に組んだ棚板の上にはあらかじめY字形の焼き台を載せておき、その上に施釉した茶碗を火鋏ではさんで載せる。さらに、細い薪を2本投入する。
△表面に変化をつけるときは、窯から引き出した茶碗を籾殻の中に入れ、棚板で蓋をする。3分ほどして赤味が消えたころに取り出す。
その後、水の中に入れて冷やす |
焼締還元電気炉
<P13-PEB335K-1Z>
*サイズ:340×340×500mm
*電 源:単相200V/5kW
*常用温度:1,300度
*価 格:780,000円(本体)
<C13-PFG555K-2Z>
*サイズ:490×490×500mm
*電 源:単相/三相200V/10kW
*常用温度:1,300度
*価 格:1,500,000円(本体)
<C13-PFG775K-2Z>
*サイズ:680×680×500mm
*電 源:単相/三相200V/20kW
*常用温度:1,300度
*価 格:2,300,000円(本体)
◎製造・販売:(株)誠興電機産業 電気炉事業部
〒709-0463 岡山県和気郡和気町田原上960-2
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