襲名記念 十四世坂高麗左衛門展 in 髙島屋京都店 2024

カテゴリー: 陶芸最前線.

 

襲名記念 十四世坂高麗左衛門展

2024年4月24日(水)〜29日(月)
髙島屋京都店美術画廊
京都市下京区四条通河原町西入真町52番地
075-221-8811

坂高麗左衛門窯は、1604年萩に移住した李朝官窯の陶工を始祖とし、400年余りの長い歴史と伝統を誇る。
1988年母・坂純子(十三世髙麗左衛門)の長男として美祢市美東町に生まれた坂悠太氏は、2010年京都造形芸術大学美術工芸学科陶芸コースを卒業。2011年京都府立陶工高等技術専門校、13年京都市産業技術研究所伝統産業技術者後継者育成研修をともに修了し、十三世髙麗左衛門の下で作陶に入った。しかし、翌年十三世が死去したため坂窯を継承し、22年に十四世を襲名した。今展は襲名の初披露で、坂家伝統の古格を受け継いだ、清新で伸びやかな力作の数々の展観。



《茶碗》高さ7.7cm、径14.8cm





リニューアルオープン記念特別展
「シン・東洋陶磁-MOCOコレクション」

2024年4月12日(金)〜9月29日(日)
大阪市立東洋陶磁美術館
大阪市北区中之島1-1-26
06-6223-0055

1982年に開館した大阪市立東洋陶磁美術館(MOCO=モコ)は、世界に誇る安宅コレクションや李秉昌コレクションを中心に、各時代の陶磁器による日本陶磁コレクション、鼻煙壺の沖正一郎コレクション、現代陶芸コレクションなどで構成されている。
約2年間の改修工事により、エントランスホールの増改築をはじめ、展示ケースの改修やLED照明の更新などの展示環境を整備し、さらに国宝「油滴天目茶碗」専用の独立ケースを導入し、リニューアルオープンを迎えた。記念特別展のタイトルの「シン」は、「新」たなミュージアムへと歩み始めること、「真」の美しさとの出会い、「心」がワクワクする鑑賞体験をという三つの願いが込められており、国宝2件、重要文化財13件を含む珠玉の東洋陶磁コレクションなど約380件が展示される。
とくに、透明度の高い高透過ガラスによる専用展示ケースにおさめられ、360度から鑑賞できる国宝「油滴天目茶碗」は、碗の内面を浮かび上がらせるスポット照明と紫励起LEDによるベース照明がなされ、同作品の美しい斑文と繊細な光彩を浮かび上がらせている。さらに映像ルームにおいては、ハンズオンコントローラーにより4Kモニターに投影される高精細3DCGを好きな角度から見ることができるようになっており、国宝の新たな魅力に出会うことができる。



国宝《油滴天目茶碗》高さ7.5cm、口径12.2cm  南宋時代・12-13世紀  建窯
大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)写真:六田知弘(以下同)


国宝《飛青磁花生》高さ27.4cm、径14.6cm 元時代・14世紀  龍泉窯
大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)


《青磁瓜形瓶》高さ25.7cm、径10.6cm 高麗時代・12世紀前半
大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)


《青磁水仙盆》高さ5.6cm、22×15.5cm
北宋時代・11世紀末-12世紀初  汝窯
大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)


《粉青粉引簠》高さ13.6cm、22×31cm 朝鮮時代・15世紀 
大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)


《青花鯉文扁壺》高さ24.1cm、21.5×11.1cm 朝鮮時代・16世紀
大阪市立東洋陶磁美術館(安宅昭弥氏寄贈)


《青花虎鵲文壺》高さ44.1cm、径34.2cm 朝鮮時代・18世紀後半
大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)

 



卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展

2024年3月19日(火)〜6月2日(日)
国立工芸館
石川県金沢市出羽町3-2
050-5541-8600(ハローダイヤル)

 1934年岐阜・土岐生まれ。多治見・市之倉町の丸幸陶苑に勤務する父の助手として働き、66年31歳で独立。薪窯でしか焼けないとされてきた「志野」にガス窯で取り組み、伝統を大切にしながら独自の作陶スタイルを確立。94年59歳で、荒川豊蔵(1894〜1985)に続き二人目の「志野」における重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。
志野は日本で生まれた初めての白いやきもので、長石釉のみの無地志野、下絵付によって鉄絵が施された絵志野、鉄化粧を掛けた鼠志野や紅志野、二種類の土を混ぜ合わせた練上志野などが伝統的だが、氏は現役陶芸家として最長の人間国宝として独自性に富んだ新しくて力強い「志野」に現在も取り組んでいる。
本展は、卒寿を迎えるのを機に、初期から最新作までの作品を一堂に展示し、古典を大切にしながらも氏の美意識を映し出した独自性に富んだ作品を展示するもので、鈴木藏の軌跡と「今」が示される。



《志野茶碗》2013年 国立工芸館


《志埜茶碗》2006年 国立工芸館蔵


《織部大皿》1972年 個人蔵


《志埜大皿》1991年 国立工芸館蔵


《志野陶塑》2018年 個人蔵


《志野陶塑》2022年 個人蔵

 

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