女流陶芸家の草分け 󠄀辻󠄀 󠄀輝子展
2021年2月5日(金)~3月28日(日)パラミタミュージアム
三重県三重郡菰野町大羽根園松ヶ枝町21-6
059-391-1088
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54年北大路魯山人と交流を始め、55年には硬質陶器製法の特許を申請し、翌年許可される。70年伊東・宇佐美に孔雀窯を築き、78年には東宮御所にて陶芸展を開催。94年伊豆高原に「辻󠄀輝子 陶の華美術館」を開き、2017年女流陶芸家の草分けとして活躍した生涯を閉じた。
身近な花や虫など小さな生命に慈愛の目をそそぐその繊細な表現は国内外で高い評価を受けており、当館では茶碗、香合などの茶道具から陶製アクセサリーまで約400点に及ぶ作品を収蔵し、国内随一の規模を誇っている。今回の作品展には上皇后陛下美智子さまより当館にご寄贈のあった作品も展示される予定。なお、陶芸家・辻清明は辻󠄀輝子の実弟で、同じく辻󠄀厚成氏はそのご子息。
佐伯守美作陶展
2021年2月1日(月)〜28日(日)クラフトやまに
栃木県芳賀郡益子町城内坂89
0285-72-8200
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給部は宇都宮と益子からほぼ20kmのところにあり、行き来するうちに点在する樹木林が象嵌のテーマの一つとなった。桜などが加わったその風景をよりリアルにしているのが、練り込み土による素地と霧吹きやスプレーガンによる釉彩。
その技法により、88年伝統工芸新作展で奨励賞を受賞して以来、同年国際陶芸展、2002年益子陶芸展、04年は大滝村北海道陶芸展と一水会陶芸展などで受賞。さらに1989年には栃木県文化奨励賞、90年マロニエ文化賞などを受賞するほか、栃木県芸術祭や伝統工芸新作展で審査委員を務めるなど、地元の文化にも貢献する。今展は益子では初の個展で、栃木で育まれた象嵌、練り込み、釉彩による心象風景を披露する。
薪窯展
2021年1月20日(水)〜26日(火)日本橋髙島屋 美術
中央区日本橋2-4-1
03-3211-4111
2月17日(水)〜23日(火)
髙島屋大阪店美術画廊
大阪市中央区難波5-1-5
06-6631-6382
ガス窯や電気窯で焼くのが陶芸界の主流になってきているが、やきものの原点は薪窯にある。薪窯に焦点を絞ることで、薪窯と現代の陶芸について考察する今展は、加藤委氏をはじめとした美濃地域の陶芸家を中心に、全国各地域において薪窯で焼いている9名の作家が出品する。出品作家とその作品は以下のとおり。
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鈴木藏の志野 造化にしたがひて、四時を友とす
2020年12月12日(土)〜2021年3月21日(日)菊池寛実記念 智美術館
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
03-5733-5131
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66年に丸幸陶苑を退社した鈴木氏は、翌年に最初のガス窯を築き、90年には多治見・虎渓山に巨大なガス窯を築き現在に至っている。桃山期の志野の美しさを見すえながら、独自の改良を加えたガス窯による焼成や釉薬試験を重ねてつくられる鈴木志野は、多彩な装飾表現と釉調の豊かさ、量感に富んだ形の強さを特徴とし、独特の存在感を放つ。現代作家ならではの技術と創造性により、94年には「志野」の重要無形文化財保持者に認定された。
松尾芭蕉の「笈(おい)の小文」より取られた本展の副題は、不易流行を目指した鈴木氏の作陶姿勢を示したもので、未発表作の志野茶碗に加え、花生、香炉、大型作品など約60点の展覧。期間中、展示替えも予定されている。
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特別展 黒田泰蔵
2020年11月21日(土)〜2021年7月25日(日)大阪市立東洋陶磁美術館
大阪市北区中之島1-1-26
06-6223-0055
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80年に帰国し、82年初個展を開催。白磁の作品を初めて発表したのが92年で、以後世界的に知られようになった静謐な白磁を追求する。作品は、薄く緊張感のある輪郭線をもちながら、表面には柔らかく美しい弧を描く轆轤目が見られ、見る者にそれぞれの作品の確かな存在感を印象づける。
本展では、イセ文化基金所蔵品と大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品を中心に、梅瓶を意識した作品から、轆轤の回転運動をそのままに直線と円とで構成される「円筒」まで、代表作約60点を展示する。