青瓷 浦口雅行展 2020 REIMEI
2020年10月1日(木)〜6日(火)京成百貨店 7階催事場
水戸市泉町1-6-1
029-231-1111
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藝大から一貫して青磁に取り組み、青白磁から龍泉窯風青磁、官窯青磁、青瓷黒晶のほか、独自に開発した青磁を展開。酒器、茶器、花器などに加え、青銅器を彷彿とさせる香炉や巨大な鼎などを制作するなど、造形的にも従来の青磁の範ちゅうを越えた作品に挑む。
近年は、青磁と相性のいい銀彩を施した作品を発表して注目を集めたが、今展ではさらに以前から手掛けていた色絵に加え、鉄釉彩を組み合わせるという新たな青瓷を試みた。青瓷による絵画表現の発披露となる今展は、壺、皿、花器、香炉、茶盌を加えた新作約100点の展覧。
中里隆作陶展
2020年9月17日(木)〜27日(日)和光ホール
東京都中央区銀座4丁目5-11 和光本館6階
03-3562-2111(代表)
1937年十二代中里太郎衛門(無庵)の五男として唐津に生まれ、71年種子島に窯を築き、「種子島焼」を始める。74年帰郷し、唐津市見借にほとんどの傾斜のない隆太窯を築き、「唐津南蛮」という独自の作風の焼締陶を確立。
85年日本陶磁協会賞を受賞し、95年からはアメリカ、デンマークなどで作陶し、海外の多種な土や窯の様式を生かした作品を生み出す。2009年には美濃の花の木窯でも3年間にわたり作陶し、独自の唐津焼を展開する。
今展には花入、茶碗、水指、茶入から、ぐい呑、徳利、皿、小鉢などの食の器まで、100余点の展覧。
特別展「天目―中国黒釉の美」
6月2日(火)~11月8日(日)大阪市立東洋陶磁美術館
大阪市北区中之島1-1-26
06-6223-0055
おもに鉄分を含む黒釉を掛けて焼かれる天目は、焼成焔雰囲気や冷却状況などにより結晶が変化し、油滴、曜変、禾目などと呼ばれる釉調を生み出してきた。中国陶磁史の中で重要な系譜の一つである天目が、はじめて日本にもたらされたのは鎌倉時代。中国禅宗の中心であった浙江の天目山に学んだ禅僧が、喫茶の習慣とともに持ち帰ったもので、日本には数多くの中国製の天目(茶碗)が伝世する。
なかでも近年注目されている曜変天目と油滴天目は、中国宋時代に建窯でつくられた黒釉茶碗の最高峰で、当館には日本伝世の油滴天目で唯一国宝に定されている作品が所蔵されている。
南宋時代に福建省・建窯で宋時代に焼かれた国宝の「油滴天目」は、釉薬の表面に生じた油の滴のような斑文がその名の由来だ。茶碗の内外の黒釉にびっしりと生じた銀色の斑文には、青色や金色などに輝く光彩(虹彩)が加わり、幻想的な美しさを見せる。重さは349gで、関白豊臣秀次(1568~1595)が所持し、のち西本願寺、京都三井家、若狭酒井家に伝来した、伝世の油滴天目の最高傑作。
また、加賀藩主前田家伝来で重要文化財の「木葉天目」は吉州窯で焼かれ、直線的に大きく開いた見込には本物の木葉が焼き付けられている。見込の一部には金彩の梅花文の痕跡があり、伝世の木葉天目の最高傑作として名高い。
本展は、こうした天目をはじめとする黒釉陶磁にスポットをあて、当館所蔵品に個人所蔵品を加えた唐時代から宋・金時代の作品計24点により、中国黒釉の世界とその美に迫まるもので、同時開催の特集展「現代の天目―伝統と創造」では、近現代の作家による天目作品をとおして、伝統と創造による天目の多彩な表現を紹介する。
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