特別展 黒田泰蔵
2020年11月21日(土)〜2021年7月25日(日)大阪市立東洋陶磁美術館
大阪市北区中之島1-1-26
06-6223-0055
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80年に帰国し、82年初個展を開催。白磁の作品を初めて発表したのが92年で、以後世界的に知られようになった静謐な白磁を追求する。作品は、薄く緊張感のある輪郭線をもちながら、表面には柔らかく美しい弧を描く轆轤目が見られ、見る者にそれぞれの作品の確かな存在感を印象づける。
本展では、イセ文化基金所蔵品と大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品を中心に、梅瓶を意識した作品から、轆轤の回転運動をそのままに直線と円とで構成される「円筒」まで、代表作約60点を展示する。
特別展 国立工芸館 石川移転開館記念展Ⅰ
工の芸術―素材・わざ・風土
2020年10月25日(日)〜2021年01月11日(月)国立工芸館(東京国立近代美術館工芸館)
石川県金沢市出羽町3-2
050-5541-8600(ハローダイヤル)
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日本の工芸品は、古くから花鳥風月など四季折々の自然の姿を意匠に取り入れるとともに、それ自体が自然の素材からできているという特色を持ち、全国一様ではなく多様に発展してきた。日本の近代化のなかでこうした自然や素材に工芸家がどのように向き合ってきたか、また時代とともに自然のイメージをどのように捉え直したか、あるいは土地と「もの」との関係をどのように紡いだかを探り、常に更新されていく日本の「風土」を紹介する特別展。「素材・わざ・風土」に着目した近代日本工芸の名作約130点を展示する。
出石焼-但馬の小京都で生まれた珠玉のやきもの-
2020年9月12日(土)〜11月29日(日)兵庫陶芸美術館
丹波篠山市今田町上立杭4
079-597-3961
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幕末から明治に多くの窯場が消えたが、1876年士族の授産と出石焼の改良および発展を目的とした盈進社が設立された。1899年には出石陶磁器試験所が開設されたが、いずれも一般の需要を超えた精緻で細密な技巧の高級品の生産に偏ったことや不況などにより、約10年で廃窯となった。
しかし、“雪よりも白い”とされる白磁が生産の主流を占める出石焼は、こうしたさまざまな困難を乗り越え、現在もやきものづくりが続けられている。そこには、万国博覧会に出品された精緻な細工の盈進社の白磁や、それまでの淡く青みがかっていた素地を改良し、技巧を凝らした出石陶磁器試験所などの白磁をつくりあげた優秀な指導者と、それらを受け継いだ陶工らの高い技術力や瀟洒な芸術性が垣間見られる。
本展は、当館および各地の博物館・美術館、個人が所蔵されている出石焼に加え、窯跡から採集された陶片や、図案などの絵画資料にも焦点をあて、その始まりから現在へと続く軌跡をたどっている。