森野泰明陶展 in 髙島屋京都店 2019

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作陶65周年 森野泰明陶展ー響きあう彩りとフォルムー

2019年3月27日(水)〜4月2日(火)

髙島屋京都店美術画廊
京都市下京区四条通河原町西入真町52番地
075-221-8811

「2087」高さ24.2cm、26.4×7.3cm


「2079」高さ30.5cm、27.8×16.7cm


「2082」高さ25.9cm、21.3×13.1cm

1934年京都市に生まれ、京都市立美術大学で富本憲吉に学ぶ。卒業後は20代から30代に2度に渡米し、アメリカ現代美術に出会う。以後日本人としてのアイデンティティによる日本独自の美意識を土台にした作品をつくり続ける。
日本的な色感による色絵表現と、反復する文様が簡明なフォルムと一体化した独自の表現世界は、現代陶芸における表現の可能性を切り拓き、国内外で高い評価を受けている。
作陶65周年を記念した今展では、ライフワークとしている「響きあう彩りとフォルム」をテーマに、鮮やかなブルーの新たな色彩による花器、花入、壁掛などの伝統と革新の風土による新作を発表する。



The備前―土と炎から生まれる造形美―展

2019年2月22日(金)〜5月6日(月)

東京国立近代美術館工芸館
千代田区北の丸公園1-1
03-5777-8600

備前市伊部地域を中心に焼かれてきた備前焼は、焼締陶ながら他の産地にはない窯変、緋襷、牡丹餅、胡麻、桟切などの多彩な景色を生み出してきた。こうした薪窯による焼成で生まれた景色は、桃山時代に茶人・数寄者によって見立てられ、さらにその再興に取り組んだ近代の陶芸家に受け継がれた。そして現在の備前では、先達から受け継いだ技術を生かした新たな備前焼が焼かれている。
本展ではこうしたシンプルながら多彩な表現の備前焼を、古備前約40点、重要無形文化財保持者を含む近代の陶芸家の作品約40点、現代の備前焼約60点で、3部構成で紹介する。

Ⅰ章:源流としての備前焼-茶の湯のうつわを中心に-

「三角花入」桃山時代 個人蔵


「矢筈口耳付水指」桃山時代 個人蔵


「徳利  銘 トシワスレ」桃山時代 個人蔵

中世以降、壺、甕、擂鉢などの生活雑器を焼く体制が確立された備前では、桃山時代に入ると茶の湯のうつわをつくるようになった。それらは釉薬を一切使わないものの、土と炎と造形による独自の美観を生み出し、茶人たちに愛された。ここでは、室町後期から江戸初期に焼造された水指、花入、茶入、手鉢などの茶陶の名品をはじめ、壺や陶板などの生活雑器や窯道具などをあわせた古備前約40点を展覧する。

Ⅱ章:近代の陶芸家と備前焼-写しと創作-

金重陶陽「備前耳付水差」1958年


伊勢﨑満《窯変耳付花入》1990年頃


金重素山「緋襷重餅水指」

桃山時代に焼造された茶の湯のうつわに魅力を感じ、その美観を自身の作品に取り込もうとした陶芸家・金重陶陽の登場により、備前焼の人気は一気に高まった。
ここでは、備前焼で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)となった金重陶陽の優品とともに、金重陶陽と同様に古備前に魅せられ、その継承と研究に心血を注いだ藤原啓、山本陶秀、藤原雄らの人間国宝や、金重素山、伊勢﨑満をはじめとする近代作家の作品を併せた約40点を紹介する。

Ⅲ章:現代の備前焼-表現と可能性-

伊勢﨑淳「風雪」2015年


金重晃介《聖衣》1994年


隠崎隆一

現在の備前では、近代の陶芸家が確立した備前焼を乗り越え、新たな備前焼を生み出そうと果敢な試みを行っている。「備前焼とは何か」を意識しつつ、独自の素材、ユニークな造形により、新しい表現とその可能性を様々な角度から追求し、古典にはなかった個性的な作品が生み出されている。伊勢﨑淳、森陶岳、島村光、金重晃介、隠﨑隆一、金重有邦、伊勢﨑創、矢部俊一、伊勢﨑晃一朗らの作品を約60点展覧する。

*トップ作品:金重陶陽「備前三角擂座花入」1954年

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