特別展 黒田泰蔵
2020年11月21日(土)〜2021年7月25日(日)
大阪市立東洋陶磁美術館
大阪市北区中之島1-1-26
06-6223-0055
《白磁円筒》高さ7.8cm 径9cm イセ文化基金所蔵 Photograph by T. MINAMOTO (以下同) |
《白磁割台皿》高さ22.5cm 径35.6cm 2018年 イセ文化基金所蔵 |
《白磁壺》高さ15.1cm 径16.5cm 2019年 イセ文化基金所蔵 |
《白磁壺》高さ29.8cm 径12.6cm 2019年 大阪市立東洋陶磁美術館所蔵 (戸田博氏寄贈) |
《白磁壺》高さ26.9cm 径21.2cm 2019年 大阪市立東洋陶磁美術館所蔵 (孫泰蔵氏寄贈) |
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黒田泰蔵は1946年兵庫・西宮に生まれ、63年兄の征太郎を頼って上京。46年パリに渡り、アルバイト先の日本レストランで益子の島岡達三に出会い、陶芸を勧められる。翌年島岡に紹介されたカナダの陶芸家のもとで働き、濱田庄司や河井寛次郎らの作品集に触れる。カナダでは自身のアトリエを設けたが、その間2度ほど帰国して島岡の工房に滞在し、濱田が所蔵する李朝の白磁に出会い、後に白磁に取り組む原点となった。
80年に帰国し、82年初個展を開催。白磁の作品を初めて発表したのが92年で、以後世界的に知られようになった静謐な白磁を追求する。作品は、薄く緊張感のある輪郭線をもちながら、表面には柔らかく美しい弧を描く轆轤目が見られ、見る者にそれぞれの作品の確かな存在感を印象づける。
本展では、イセ文化基金所蔵品と大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品を中心に、梅瓶を意識した作品から、轆轤の回転運動をそのままに直線と円とで構成される「円筒」まで、代表作約60点を展示する。