河本五郎-反骨の陶芸 in 菊池寛実記念 智美術館 2023

by & filed under 陶芸最前線.

 

河本五郎-反骨の陶芸

2023年4月22日(土)〜8月20日(日)
菊池寛実記念 智美術館
港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
03-5733-5131

1919年製陶業を営む柴田家の次男として瀬戸市に生まれる。36年愛知県窯業学校を卒業後、京都国立陶磁器試験所意匠部に入所。46年復員し、兄と家業を再建し、50年染付陶芸家・河本礫亭の養嗣子となる。同年加藤(岡部)嶺男、加藤元男らと陶芸グループ「灼人」を結成し、53年第2回現代日本陶芸展最高賞(朝日賞)受賞。58年ブリュッセル万国博覧会グランプリ、59年カリフォルニア国際博覧会最高デザイン賞(金賞)、62年第1回日本現代工芸美術展大賞、同年新日展特選北斗賞、65年西ドイツ国際手工芸展特別展金賞を受賞し、86年に逝去。
河本は、幼少より瀬戸の窯業に身を置いたが、家業の伝統的な染付磁器とは異なる道を歩み、その制作は前半の陶器と後半の磁器に大きく分かれる。陶器では、土の粗い表情や裂け目、歪み、ひずみを生かし、様々な方法で素材感や物質感をダイレクトに造形化する作風を確立した。成形技法としてロクロに重きを置いた当時の瀬戸において、作りたいものに合わせて土や技法を選択、または開発する河本の姿勢は異質なものであった。
陶器から磁器に移行してからは、瀬戸の染付磁器やそのルーツとなる中国陶磁をもとに、現代的な独自の染付と色絵に取り組み、現代における陶芸を追求した。その成果は、国内だけでなく国際的にも高く評価されており、本展は東京で開催する没後初めての回顧展となる。陶磁器を表現素材と捉え、その創作に真摯に向き合った初期から晩年までの70余点の展覧。



《赤絵の壺》1971年
高さ41.5cm、33.6×31.5cm(撮影:渞忠之 以下同)


《長壺》1964年 高さ75cm、34×21cm


《色絵史神文四方器》1974年 高さ39.5cm、33×31.6cm


《色絵撩乱の箱》1974年 高さ39.5cm、35×42cm
瀬戸市美術館蔵


《銀彩女人四方器》1980年頃 高さ24cm、37.5×22.5cm


《染付歌垣文筥》1978年 高さ23.5cm、31.5×26cm

アーカイブ

  • 2024 (9)
  • 2023 (34)
  • 2022 (39)
  • 2021 (32)
  • 2020 (28)
  • 2019 (20)
  • 2018 (39)
  • 2017 (43)
  • 2016 (39)
  • 2015 (21)
  • 2014 (38)
  • 2013 (1)