肥沼美智雄とその時代展
2022年4月16日(土)〜6月19日(日)
益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子
栃木県芳賀郡益子町大字益子3021
0285-72-7555
《刻文花生》高さ17.5cm、32.6×21.4cm 1979年頃 益子陶芸美術館蔵(6点とも) |
《壺》 高さ47.4cm、29.6×21cm 1981年 |
《花器》高さ38cm、35.6×38cm 1978年頃 |
《壺》高さ29.5cm、28×22.8cm 1973年頃 |
《兜》高さ20.5cm、22.5×21cm 2008年頃 |
《彫文壺》 高さ36cm、47×28cm 1980年頃 |
江戸末期の1853年に、笠間で修行した大塚啓三郎に始まる益子焼は、甕、すり鉢、行平、土瓶などの施釉陶を焼き、現在に至っている。その流れは1955年に重要無形文化財保持者に認定された濱田庄司(1894-1978)によって一つの頂点を迎えたが、70年頃からは土味を生かした造形表現を探求する気風が生まれた。それを牽引したのが加守田章二(1933-83)で、加守田に傾倒する陶芸家が益子などに移り住むようになった。
1936年東京に生まれ、2020年に84歳の生涯を閉じた肥沼美智雄もそのひとりで、69年「一黙窯」を築き、益子を拠点とした。轆轤で成形するという益子の伝統にとらわれない手びねりで、中国古代の青銅器や埴輪を想起させる黒々とした古銅のような肌を持つ堅牢な造形体などを制作するなど、次々と新たな作品を展開した。
本展は、肥沼作品を中心に、同時代に益子で作陶した作家による作品とあわせて約60点を紹介するもので、出品作家は、肥沼美智雄、加守田章二、瀬戸浩、小滝悦郎、大宮司崇人、菊池昭、伊藤信、宮澤章の8名。