茨城県陶芸美術館開館15周年記念展
没後20年 ルーシー・リー展
2015年 4月11日(土)~6月21日(日)
茨城県陶芸美術館
笠間市笠間2345(笠間芸術の森公園内)
0296-70-0011
20世紀を代表するイギリスの女性陶芸家ルーシー・リー(1902-1995)は、ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれた。当時ウィーンでは、画家クリムトや建築家ホフマンに代表される造形芸術の新たな動向が芽生えており、ルーシーもこれらに触れながら育つ。
ホフマンも教鞭を執ったウィーン工業美術学校で1921年から学び、ここで轆轤の面白さに魅了された彼女は、陶芸家になることを決意。その後さまざまな展覧会で活躍し、作家としての地位を確立していくものの、戦争へと向かう時代の中、イギリスへの亡命を余儀なくされた。1938年のことで、以後1990年に病で倒れるまで、半世紀以上にわたりロンドンで制作を続けた。
轆轤によって生み出される優美で緊張感のあるフォルム、象嵌や掻落などによる独自の文様、釉薬のあたたかみのある色調などは、ルーシー・リーならではの造形世界であり、それらの作品が放つ繊細でありながら凛とした存在感は、多く人々を魅了し続けている。ルーシー・リーの没後20年を機に開催する本展は、その大半が日本初公開の作品となり。さらにはウィーン時代の新発見の作品に、これまでの代表作を加え、総点数約200点により彼女の足跡を辿り、その魅力と全貌に迫る。また、茨城県陶芸美術館開館15周年を記念する、大規模な企画展。