森岡成好展 壺中有天
2016年 10月15日(土)〜23日(日)
ギャラリーうつわノート
川越市小仙波町1-7-6
049-298-8715
1948年奈良に生まれ、現在高野山の麓で南蛮などの焼締を制作する。2年前の「がつんとくる焼締」展に続く本展は「壺」がテーマ。
赤銅色や自然灰を被った森岡の壺は大らかな造りが特徴で、その姿は鎌倉時代や室町時代の壺に重なる。中国『後漢書』に「壺中有天」という故事がある。老翁に連れられて壺の中に入ると思いもかけない別世界が広がっていたという話だが、壺には古来より人を虜にさせるロマンがある。この言葉は転じて、酒を飲んでこの世の憂さを忘れる楽しみとして使われる事もあり、土と戯れ、山に登り、酒を飲む森岡の豪快な生き様と重なる。壺に触れ、この別天地に興じていただければ幸いだ。(店主)